近くの錦より遠くのバンコク
あの手この手の接待事情
円高景気減速で珍現象!?
世相を色濃く反映するという風俗業界だが、この世界的な不景気で会社間の接待のスタイルも様変わりしてきているという情報をキャッチ。その現象を追ってみたゾ。
不景気風が吹きすさぶ東海エリア
しかしバンコクは中々の人気だ
円高・ライン休止
燃料サーチャージ
「風が吹けば桶屋が儲かる」とはいにしえのことわざではあるが、最近、
「円高・ライン休止・燃料サーチャージ」という、一見、風俗とは直接結
びつかないキーワードが、実は名古屋最大の歓楽街、錦周辺をも冷え込ま
せる原因になっていることを、とある一般企業の営業マンから聞くことができた。
「最近はもっぱら、海外で接待してますよ。錦で数時間接待するのと、
タイのバンコクへ4日間行くのと同じ経費で済みますから」。そう語って
くれたのは、某部品メーカーに勤務している営業マン、Aさんだ。ちなみに、
Aさんの勤める企業は、某大手自動車メーカーの孫請けにあたる中堅部品メーカーで、
受注の少なくなった現在、発注メーカーの役員の接待をするなどして、受注を取り付け、
どうにか食いつないでいるという状況なのだという。
「海外へ行くのにはメリットが経費が安くあがる以外にたくさんあるからです。
名目はあくまで海外の現地工場の視察ですが、それは建前ですね。
接待する会社もされる側も今は軒並減産体制で時間がそれなりに作れるんで、
長めに時間が取れる上に、この円高でしょ? 燃料サーチャージも落ち着いてるし、
そういう事情もあって海外で接待するんです」とその背景について、Aさんは語ってくれた。
ゴルフに夜のお店 海外で王様気分!?
「なんで今、バンコクかって? それは、冬だからですよ。
韓国は日本より寒いし、ハワイは遠過ぎる。バンコクなら、
ゴルフもグルメも観光名所もそれなりにあって、この季節は乾季でちょうど気候がいいので」
Aさんはバンコクを接待の場所に選ぶ理由をコストの他に季節的な理由や利便性を次々に挙げるが、
やはり本紙の興味としては、ナイトライフなので、ソコを直撃すると、
「ああ、もちろん行きますよ。そういうのを最初から期待されてるし。
パッポンでニューハーフショーを見せたり、現地ガイドを使って、高級ソープへ連れていってもらったりね。
バーなんかでも、特にリクエストされるのは女のコを連れ出しできるお店で、
日本語が上手い女のコも今はいっぱいいるから、ぶっちゃけハマる人も多いです」
やはり、ナイトライフも満喫できるバンコクならではの接待が展開されているようだ。
接待される側も完全に観光モードで、好評なのだという。まさに「魚心あれば水心」である。
というワケで、円高や不況という悪条件が重なる東海エリアだが、
本来はそうした接待の場は錦やその周辺が担ってきたはず。その場が海外に移ってしまっているのだとすれば、これは由々しき状況だろう。この現象、一体いつまで続くのか。どうにか、地元の歓楽街の活性化へつなげてほしいものだ。